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日本の領土問題って何が問題?日本を取り巻く三つの問題について解説!

ある土地の『領有権』をめぐる領土問題は、世界各国における国際的問題のひとつです。

領有権というのは、一定範囲の陸地や空域、海域の主権を行使することができる権利を指します。つまり領土問題というのは、豊富な資源や歴史などを考慮した上で、どうしてもそこを自国の領土にしたいという国同士による主張のぶつかり合いです。
日本も領有権をめぐって複数の国と根気よく対立し続けています。今回はメディアでよく取り上げられている『竹島』『北方領土』『尖閣諸島』の3つの地を取りまく日本国内の領土問題について、わかりやすく解説します。

領土問題とは

領土問題とは、土地の領有権を巡って国家間で起こる紛争です。
これまで世界各国間で数多くの領土問題が発生してきました。係争地域の領土で深刻な対立がなく友好的な外交が続いている国もあれば、戦争やテロのきっかけになることもあります。
そのため、国連は領土問題を戦争に発展させないために、加盟国に対し国際連合憲章に基づき平和的かつ国際正義に則って解決することを加盟国に求めて、加えて同第2条により、他国の領土を武力によって占有することを禁じているのです。
しかしながら、利害が対立する2国の領土問題を解決することは難しい。そこで、領土問題を当事者間で解決することが難しい場合には、国際司法裁判所(ICJ)への付託ができるようになっています。

日本を取り巻く領土問題

日本は現在、韓国、中国、ロシアの3国との間に領土問題を抱えています。韓国とは竹島、中国とは尖閣諸島、ロシアとは北方領土にそれぞれ領有権を巡って紛争が起きています。いずれの領土問題においても日本は厳しい状況に置かれており、国の安全保障上も速やかな解決が望まれています。しかしながら、領土紛争においては関係国どちらにも主張があり、どちらかが確実に正しいという事例は基本的には存在しないです。そこで、日本と紛争相手国の領土問題の現在の状況を整理していきましょう。

竹島における韓国との平行線な争い

竹島とは、日本海の南西部に位置している島の名称です。西島、東島と周辺の小島をまとめて指し、総面積にして東京ドーム5個分だといわれます。竹島は火山島であり飲料水や植生に乏しく、人が住みにくい環境です。いわゆる無人島ですが、日本では1905年に島根県に編入されています。しかし、現在では日本政府と韓国政府の間で竹島の領有権について争っています。

竹島を島根県隠岐の島町へ編入

1900年代初期、今日の竹島において行われていたのがアシカ捕漁。次第にアシカ捕漁が盛んになると、競争状態になってしまいます。そこで島根県民である中井養三郎が事業の安定化を図るためにその島の領土編入を請願したのです。翌年1905年には日本政府がその意思を再確認し、『竹島』の名称と共に、隠岐の島の所管であることを島根県に告示しました。日本国内の新聞で掲載されたその情報は、韓国側には知り得なかったのです。

韓国政府の反論と『李承晩ライン』問題

韓国側は、1905年に日本が竹島を島根県に編入する5年前には大韓帝国が竹島の編入を既に宣言していたと言います。つまり独島(=竹島)は古くから韓国の領土であり、日本が島根県に編入する際には既に独島は無主地ではなかったという主張です。
また、日本が第二次世界大戦敗戦後にやがて主権を回復していく背景で、日本漁業の活発化を危惧した韓国は『李承晩ライン』を設定。これによって、韓国周辺の公海上における境界線を明確にします。当時の大統領であった李承晩は、武力行使によって日本から竹島を奪い取りますが、韓国はあくまで合法的な線引きであると主張しました。

争う必要もないと考える韓国側の主張

日本は平和的手段による解決のため、2012年に国際司法裁判所を通して領有権に関する紛争を託すことを提案しますが、韓国側はその提案を拒否しています。韓国では独島は歴史や地理、法律、どの観点からも韓国の領土であるとの意思を固め、裁判の必要はないと判断しているのです。つまり、韓国側が応じない限りはこの問題は平行線のままです。

参考:外務省(https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/takeshima/index.html)

ねばり強く話し合いを続ける北方領土問題

北方領土は、北海道根室市の対岸にある択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島という4つの島による地域の総称です。現在は基本的に一般人の出入りができませんが、今でも動植物の宝庫で自然豊かな景色が広がる希少な土地です。北方領土に住んでいた元島民たちは約17,000人と言われますが、第二次世界大戦後にソ連が北方四島を占拠したことから、1948年までにすべての日本人が強制退去となりました。
北方四島は北海道本島の3.7km先と極めて近くに位置し、日本固有の領土だとする日本側の主張の一方で、この地の主権は日本の隣国であるロシアが行使しています。

ロシアの北方四方占領は一方的だった?

1929年に起きた世界恐慌を背景に、国々はそれぞれの方針や状況に基づいてグループ分けされていきます。その中で1941年に結ばれた日ソ中立条約によって互いに攻撃せず中立を約束してきた日本とソ連。しかし、たった4年後の1945年にソ連は条約を破棄して日本を侵略します。実は、その出来事の半年前にソ連が日本を攻めるという秘密の約束を、アメリカと交わしていたのです。

さらに侵攻した日時も非常にややこしいことになります。一般的には8月15日に終戦記念日を迎えることもあって日本では終戦は8月15日と思われがちですがそれは間違い。この日は昭和天皇が玉音放送によって日本政府がポツダム宣言の受諾(日本の降伏表明)を連合国側に通告しただけであり、実際は9月2日が正式降伏の日です。

そのため8月の間はソ連は終戦を迎えていないことと認識しており、日本の無条件降伏の表明を気にも留めずに攻撃を続けたソ連。8月29日に択捉島、9月1日〜4日に国後島・色丹島の占領を完了して、翌1946年にはソ連は北方四島を自国に編入します。日本側は戦後まもなく北方領土の返還要求のため、元島民を中心に団体運動を始めました。

現在も返還要求を続ける日本

日本政府は、国境が定められた1855年の日露和親条約以降、北方領土は日本の領土であると主張。つまり、ロシアと日本の主張はまったく別物なのです。その後、1956年の『日ソ共同宣言』によって国交を開始するも、それまでに交わされたサンフランシスコ条約やカイロ宣言といった様々な取り決めに基づいてそれぞれの立場を頑なに貫く両国。しかし、実効的に支配しているのはロシアのため、日本は現在もねばり強く話し合いを続けているのです。

参考:内閣府(https://www8.cao.go.jp/hoppo/3step/01.html)
独立行政法人北方領土問題対策協会(https://www.hoppou.go.jp/)

尖閣諸島への日本の対応に注目

出典:内閣官房ホームページ

5つの島々と、3つの岩礁から成る尖閣諸島。沖縄の南西部かつ台湾の北東に位置し、一番大きな魚釣島(うおつりじま)でもたったの3.8㎢です。人は住んでおらず、日本政府は諸島に足を踏み入れることを許可していません。現在は人間によって放置されたヤギによる自然破壊が進んでしまいましたが、この地の動植物からすると台湾のような風土だともいえます。
古くはどの国にも属さない無人島とされていましたが、現在は日本の領土です。しかし、1970年代頃から中国、台湾も尖閣諸島の領有権を主張して争っています。

尖閣諸島の領有権を主張

1895年、日清戦争による講和条約である『下関条約』で、中国は台湾などの諸島を日本に譲渡しています。しかし、このとき日本が尖閣諸島まで奪ってしまったことがフェアではなかったというのが中国と台湾の主張です。その後、第二次世界大戦後は尖閣諸島を含む領土がアメリカの管理下に置かれます。
やがて尖閣諸島周辺には石油が埋まっているという可能性が示唆された頃には、『沖縄返還協定』で尖閣諸島はアメリカから日本に返還されています。これについて台湾は、尖閣諸島は台湾の一部なので台湾に返還されるべきであったと考えているのです。さらに中国は、古来の地図に尖閣諸島が記されているなどの理由で中国の領土という認知を主張しています。

尖閣諸島沖に出入りする船の正体とは…

実は尖閣諸島のうち一部は1970年代頃から個人の私有地になっていました。そこで、日本政府は土地を買いあげ、尖閣諸島を完全に国有化します。それを受けてか、中国側は尖閣諸島周辺の軍事力を強化し、国同士の緊張感が高まっていきました。
現在も、中国公船による尖閣諸島周辺の侵入は後を絶たず、むしろその隻数は増加しています。日本は、日本国憲法により交戦権を持ちませんが、中国の動向によっては実効支配を許してしまうことにも繋がり得るのです。

そのような問題点から、海外からも日本の対応に注目が集まっています。

領土問題への理解が日本の歴史につながる

領土問題は、世界情勢や歴史が関係するグローバルな話題のため、一見わかりにくいテーマかもしれません。しかし実は、私たちの住む日本は国境という観点においてとても緊張感のある状況です。日常生活からはあまり想像できませんが、このコロナ禍に紛れて尖閣諸島沖の中国船が増加しているなど、世界的な視野で見れば日本政府はかつてない大きな問題に直面しているとも言えるのです。少なくとも、今の日本政府の判断が今後の国交を左右することは確かです。
日本が不利益を被ることは、もちろん私たちの日々の生活にも影響します。国民である我々は、この領土問題の経緯や時代背景を理解したうえで、確固たる立場を主張していく必要があります。それによって、私たちの住む日本の歴史が変わるかもしれません。

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