スポンサーリンク

政治用語

ねじれ国会とはどんな状態?特徴から影響までわかりやすく解説

ねじれ国会が問題になっているという話を皆さんは聞いたことがあるかもしれません。日本ではしばらくの間ねじれ国会となりましたし、アメリカでは2018年11月の中間選挙によりねじれ議会が誕生しました。しかし、このねじれ国会におけるねじれとは何がねじれているのでしょうか?

そこで今回はそんなねじれ国会についてわかりやすく解説していきたいと思います!

ざっくりとねじれ国会を理解しよう

ねじれ国会とは衆議院では与党が議席の過半数を占めているのに、参議院では野党が議席の過半数を占めている状態のことです。
簡単にいうと、国会の2つの話し合う場所である衆議院と参議院で、それぞれ過半数を占めている政党が異なっている状態のこと。
多くの場合は、与党1党が衆参両院の過半数を占める場合が多くみられるものです。
与党1党の場合は、法案を通しやすくなるという特徴があります。
一方で、ねじれ国会では与党が野党を納得させることができないと、法案を成立させることができません。
そのため、衆議院と参議院で異なる議決が起こりやすくなることが特徴ですね。

ねじれ国会のメリット・デメリット

ここまでで、ねじれ国会についてざっくりとみていきましたが、結局ねじれ国会はいいことなのでしょうか。それとも、悪いことなのでしょうか。
実は、ねじれ国会にはメリットもデメリットもあり、一概にいい悪いで判断ができません。
この章では、具体的にメリットデメリットを見ていきます。

ねじれ国会のメリット

ポイント

・慎重に議論される
・与党の独裁を防ぐ
・政党の競争が促進される
・国の法律が簡単に変わらない

最初に、ねじれ国会のメリットについて見ていきましょう。

メリット1 慎重に議論される

まずは、ねじれ国会のメリットとして、法案が慎重に議論されるという点が挙げられます。
ねじれ国会の状態では、与党1党が衆議院、参議院で過半数を占めている状態とは違って、野党を納得させなければなりません。
参議院で過半数を占める野党の意見も大きく取り入れられることになります
これにより、法案の中身が慎重に議論されることが期待できます。

メリット2 与党の独裁を防ぐことができる

続いて、与党の独裁を防ぐことができるという点です。もしも、衆議院、参議院共に、与党1党が過半数をとる状態でしたら、与党に有利な法案を作ったとしても、制度としては否定できないですよね。
ねじれの状態ができているからこそ、無茶のない政治が保たれるというメリットがあります。

メリット3 政党の競争を促進できる

ねじれ国会ができることにより、各政党の権力が分散されます。これにより、政党間の競争が激しくなることが見込めるでしょう。競争が激しくなると、国民からの支持を集めようと、より国民に寄り添った政策をとることが期待できます。

メリット4 国の法律が簡単に変わらない

一院制の場合、総選挙の結果で国家の方針がいきなり大きく変わってしまう恐れがあります。日本では、その事態を避けるために二院制が取られているのです。総選挙のたびに、国の方針が大きく変わってしまったら、政治が安定しませんよね。
二院制として、片方の院の選挙で、与党が変わったとしてもねじれの状況になると、法律は簡単には変えられません。
ねじれ国会のおかげで、じっくりと国の方針を決めることになり、国民が考える時間を得ることができるというのがねじれ国会の最大のメリットと言えます。

ねじれ国会のデメリット

ねじれ国会は言葉の印象であまりいいイメージを持てなかったかもしれませんが、意外とメリットがたくさん何ですよ。
一方で、ねじれ国会にも、デメリットが存在します。

ポイント

・法案がなかなか可決されない
・膠着状態が長く続く

ねじれ国会のデメリットは、簡単にいうとこの2つです。
具体的に見ていきましょう。

デメリット1.法案がなかなか可決されない

これは先述したメリットの裏返しのようなデメリットです。
メリットとして、慎重に議論されるという点を挙げましたが、裏返せば、スピードがないということにもなります。衆議院では可決なのに、参議院では否決では、一向に法案が決まりません。

政権の考えがなかなか固まらずに、対応が遅くなってしまいますよね。すると社会は混乱し、経済も停滞してしまうということになりかねません。

実は、このような事態に陥った時のために、衆議院の優越という仕組みが取り入られています。参議院と衆議院で意見が、食い違った時には衆議院の意見を優先するというものです。しかし、これも万能ではありません。

衆議院の優越が認められるには、2つの条件があります。

1:衆議院で可決して、参議院で否決した場合、これを成立させるには衆議院で再議決し、3分の2以上の特別多数で再可決する必要がある。

2: 衆議院が可決してから60日間が経過しなければ、参議院が否決したとみなすことはできない。

つまり、「衆議院でもう一度話し合って、3分の2以上の賛成を得る」か「参議院が結論を出さずに60日以上経過する」ことが必要になるのですね。
いずれにしても、手間と時間がかかってしまいます。

デメリット2. 膠着状態が長く続く

こちらも、国の法律が簡単に変わらないというメリットの反対になりますね。ねじれ国会の状態のメリットは、通常国会の時のデメリットになります。
国の法律が変わらないというのは、国政が膠着するということです。
衆議院の優越を使おうにも、60日という長い時間がかかってしまうため、急いで法案を通したくても難しい現状です。

ねじれ国会の事例

ここまで、ねじれ国会のメリット、デメリットについて確認しました。
では、実際に日本で、ねじれ国会の状態になったことはるのでしょうか。
その事例を確認します。

ねじれ国会になったには、戦後以降5回です。

ポイント

1947年~1956年の参院選後
1989年参議院選挙後~1993年の細川政権誕生
1998年参議院選挙後~1999年の自自公連立
2007年参議院選挙後~2009年の政権交代前
2010年参議院選挙後~2013年の参議院選挙後

1947年に日本最初のねじれ国会が誕生しました。それからもしばしば、ねじれ国会になっています。また、1度ねじれ国会になると次の選挙までは、ねじれの状態は解消されないので、1度ねじれ国会になると、数年はねじれ国会が続くという特徴があります。
2011年に誕生した野田首相が、ねじれ国会の政界を「決められない政治」と呼んで、ねじれ国会からの脱却を目指したことが気おきに新しいのではないでしょうか。

近年では、2013年以降の2回の衆議院選挙では、自民党が過半数をとる状態が続いています。
2016年の参議院選挙でも、自民党が圧勝しているため、ねじれ国会の状態は発生していません。

まとめ

戦後以降、実際にねじれ国会の状態に5回なりました。現在では、ねじれ国会の状態とは離れていますね。衆議院、参議院共に、自民党が過半数の議席を持っています。

ねじれ国会だと、衆議院、参議院で意見が食い違うことがあるため、簡単に法案を通すことができません。これにより、スピードのある政治が難しいという点が問題点ですね。

一方で、ねじれ国会は、与党の独裁を防ぐことができ慎重に国政ができます。1つの議案を与党、野党でより良いものに変えていく期待が持てるでしょう。
このため、政治ジャーナリストの中には、マイナスのイメージが強い「ねじれ国会」と呼ぶのではなく、与党と野党で均衡が保たれているという意味で「バランス国会」と呼ぶ人もいるのです。

スポンサーリンク

こちらもおすすめ!

1

ニュースや新聞で世界情勢の話題になったとき、「国際連合」というワードを聞いたことはありませんか?最近でいうと昨年、環境活動家のグレタ・トゥーンベリさんが各国首脳の前でスピーチして話題になりました。中学 ...

2

1914年から1918年にかけてヨーロッパでは第一次世界大戦が繰り広げられていました。 そしてこの戦争はヨーロッパの体制を根本から崩すこととなり、現在にもつながる影響も残すことになったのです。  今回 ...

3

世界の政治体制は、それぞれの国によって違っています。同じ民主主義国家でも、国によって大統領制をとっている国、議員内閣制の国と、政治体制の採用が違っているのです。 日本は、御存じの通り、議院内閣制を採用 ...

-政治用語
-, ,

© 2021 レキシデセカイ Powered by AFFINGER5