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政治用語 豆知識

議会制民主主義って一体何?意味やメリット・デメリットを詳しく解説!!

新型コロナウイルスの流行、検察庁法改正案の抗議などを背景に、政治に関心を持つ人たちが増えてきました。
しかし、政治の話は広大すぎるために、どこから学べばよいか分からないと悩んでいる人も多いです。
それどころか、そもそも日本はどのように政治を行っているのかも曖昧な人も多いです。
日本は、「議会制民主主義」という考え方に基づいて政治が行われています。この記事では、議会制民主主義とは一体何なのか、メリット、デメリットなどを解説します。

議会制民主主義って何?

議会制民主主義とは、国民によって選ばれた代表者が議会を通してで話し合うことで、意思決定する考え方を指します。
日本では、議会制民主主義の考えに則って政治が行われています。
つまり、国民の代表者である議員を選挙によって選び、国会という場で話し合って法律を成立させるという政治のやり方、考え方を意味します。

間接民主制と何が違う?

議会制民主主義と似たような言葉に「間接民主制」があります。

間接民主制は、国民の中から代表者を選び、代表者が政治に参加するという考え方を指します。

国民が代表者に意見を伝えることで、間接的に政治に参加しているため、このように呼ばれるのです。

一見すると、議会制民主主義と同じ意味に捉えてしまいがちです。ここで大事なのは、議会制民主主義が間接民主制を具体化した考え方であることです。

間接民主制は「国民の代表者が中心になって政治を行いますよ」という考え方を表しているに過ぎません。この内容からは、具体的にどのように政治を行うかが見えてこないのです。

それに対して、「議会という場を設けて、代表者が話し合いをするよ」と具体的に表したのが議会制民主主義なのです。

ちなみに、間接民主制と対する考え方に「直接民主制」があります。直接民主制は、代表者を選ばず、国民が直接政治に参加する考え方を意味します。

議会制民主主義のメリットとは?

議会制民主主義の意味が分かったところで、次は議会制民主主義がもたらすメリットを見ていきます。

意見がまとめやすい

1つ目のメリットは、意見がまとめやすいことです。

議会制民主主義では、政治の直接参加が代表者(議員)に限定されます。参加する人数を限定することで、議論に時間をかけずに済み意見がまとめやすくなります。

もし、直接民主制に則った国民が直接政治参加する場合、国民が増えれば増えるほど、意見をまとめるのに時間がかかってしまいます。

一方で、代表者は民意を汲み取って議会でそれを反映することが求められます。

また、真っ当な代表者に政治を担ってもらうために、正当な選挙を行うことも求められます。

この2つが成り立つことで、議会制民主主義のメリットが活きてくるのです。

実のある議論が行える

2つ目のメリットは、実のある議論が行えるということです。

政治で取り上げられる問題は非常に複雑であることから、それを上手に紐解きつつ、最善の解決策を出せることが求められます。

しかし、政治や社会問題をどの程度理解しているのかは国民一人ひとりによって異なります。

もし、直接民主制に則った政治を行う場合、国民一人ひとりの意見が直接反映されることになります。

教養のない民意が反映されてしまっては、間違った結論を導くおそれがあります。

議会制民主主義ではこのようなことが起きないように、教養ある者に政治を任せる仕組みをとることで、質の高い議論を繰り広げるようにしているのです。

議会制民主主義のデメリットとは?

一方で、議会制民主主義にはデメリットも存在します。

正当性に疑問が生じる

1つ目のデメリットは、正当性に疑問が生じることです。

議会制民主主義、ひいては民主主義に則って政治を行う意義は、「自分たちのために政治を行うこと」にあります。

しかし、選挙によって代表者を選ぶことと民意を反映することは別の話です。

代表者が民意を無視してしまっては、民主主義が本当に実現できているか、疑問が生じます。

その点で言えば、国民が直接政治に参加できる直接民主制のほうが、民主主義の正当性があるように見えます。

民意の反映に支障が生じる

2つ目のデメリットは、民意の反映に支障が生じることです。

先述したように、代表者は民意を正当に反映することが求められます。しかし、実際のところ国民から意見を収集するのは代表者の裁量によります。

また、国民は選挙で代表者を選びますが、代表者が掲げている政策のすべてが必ずしもすべての意見を反映しているとは限りません。

そのため、国民は一部の政策を反映できず諦めてしまうという事態が生じます。

日本における議会制民主主義

ここでは、日本における議会制民主主義の現状、問題点を解説していきます。

議会制民主主義の確立

現代日本における議会制民主主義が成り立ったのは、戦後間もない頃です。

今から74年前の1946年、大日本帝国憲法に代わる憲法として、日本国憲法が公布されました。

日本国憲法では、政治の主権が国民にあることを示す「国民主権」が保障されており、それに基づいて議会制民主主義を採用しています。

また、公職選挙法および2015年の法改正によって、現在は18歳以上の男女に選挙権が与えられています。

これにより、18歳以上の男女が議員を選挙によって選ぶ権利を得られ、間接的に政治に参加できるようになっています。

議会制民主主義は成り立っているのか?

戦後から70年以上に渡り、日本の政治の考え方として採用された議会制民主主義。それは今でも適切に成り立っているのか、考えていきます。

2012年末、それまで政権与党であった民主党(当時)から政権を奪還し、安倍政権による政権運営が始まりました。

そのなかで、集団的自衛権の行使をできるようにする安全保障関連法案が採決されました。

この採決では、与野党が真っ向から対立し、妥協案を出せない状態で与党側が一方的に審議を打ち切って採決する、強行採決が行われました。

先述したように、議会制民主主義は議員が話し合いを重ねて政治を進めることです。話し合いの余地があるのにそれを打ち切る様子を見て、議会制民主主義が成り立っているのかと考えてみると、疑問が残ります。

また、2020年2月12日の衆議院予算委員会において、野党側である辻元清美議員が質問したのに対し、安倍首相は「意味のない質問だ」とヤジをとばしました。そのあとに辻元氏の質問を「罵詈雑言の連続だった」と自身のヤジを釈明しています。

野党の質問を「意味のない質問」と一蹴すれば、それは議論の機会を逃すことにほかならず、議会制民主主義に反する行為とも言えます。その一方で、意味のない質問を投げる行為についても、議論に支障をきたすことから、これも議会制民主主義に背を向けているように見えます。

国会の場においては、限られた時間の中で与野党がそれぞれ意見を出し合い、議論を深めていくことが求められます。

政府が出した対応案に対し、野党が建設的な意見を述べ、言葉のラリーを続けながら答えを導き出すのが議会制民主主義の理想です。

大事になるのは、与党、野党ともに議論を投げ出さないことです。

与党が少数意見を無視して一方的に採決することも、野党が与党の粗探しに傾倒することもあってはならないのです。

まとめ

この記事では、議会制民主主義とは一体何か、メリット・デメリットは何かを解説し、日本における議会制民主主義の現状についても解説しました。

議会制民主主義は、自らのために政治をするための考え方、手段の一つであることを理解できると、より政治に関心が持てるのではないでしょうか。

また、国民一人一人が選挙に参加し、自分が支持する候補者を選ぶこと、議員たちが繰り広げる国会の議論を見守ることが、議会制民主主義を維持するための必須条件であると考えます。

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