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経済用語

G7とはいったいどんなグループ?G7の役割についてわかりやすく解説!

2020年6月2日

よくテレビのニュースや新聞で見たり聞いたりするG7(ジーセブン)。そもそもG7とは一体何なのでしょうか?そう聞かれると答えに困ってしまうという方も多いと思います。そこで、ここではG7について解説していきます。

G7とは?

G7とは主要7カ国のグループの総称です。この7カ国とはフランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、日本、イタリア、カナダ、(ついでにEU)になります。G7の略称は一般的にGroup of Sevenを意味しています。

7カ国の中から毎年持ち回りで議長国が決められます。議長国はその年に開かれる首脳会議(通称サミット)をスムーズに開催できるように準備を行います。首脳会議以外にも外務大臣や財務大臣・中央銀行総裁会議など、各閣僚会合の開催のための準備や議事進行も行います。

ちなみに日本では1979年(東京)、1986年(東京)、1993年(東京)、2000年(九州・沖縄)、2008年(北海道洞爺湖)、2016年(伊勢志摩)の計6回でサミットの議長国となっています。

また必要に応じて緊急会合の呼びかけを行うことがあります。国際的に重大な問題が発生した場合に開催することが多いです。記憶に新しいところでは、2018年10月にジャーナリストのジャマル・カショギ氏の死亡に関してG7外相声明が発出されました。

G7の目的

伊勢志摩サミット(2016年)

変化する国際情勢の様々な課題について毎年話し合います。G7の7カ国は自由や民主主義といった基本的価値観を共有しています。各国首脳が一堂に会して意見交換を行うことで共通認識を共有し、物事を決定していきます。その成果が首脳宣言としてまとめられます。

このようにG7では、限られた国々が話し合うことで決定と対応が迅速に行えます。またG7加盟国は世界の中でも影響力のある国々が集まっています。首脳会議で決定された内容や考え方は、世界中の国々に対してひとつの方向性を示す役割があります。

G7の歴史

1973年10月に第4次中東戦争が勃発しました。OPEC(石油輸出国機構)が原油の供給制限と輸出価格の大幅な引き上げを行ったことで石油価格が上昇し、第1次オイルショックが起こりました。

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このオイルショックで混乱した世界経済の対応を巡って集まった会合が、G7の始まりと言われています。この時の参加国はフランス、アメリカ、イギリス、日本、そして西ドイツの5カ国でした。そのためG5と呼ばれています。

1975年11月、フランスのヴァレリー・ジスカール・デスタン大統領の呼びかけでフランスのランブイエで第1回主要国首脳会議(サミット)が開催されました。このサミットで新たにイタリアが加わり、G5と合わせた6カ国で行われました。そして1976年6月のプエルトリコでの第2回サミットからカナダが加わり、ここでG7が確立されました。

1986年の東京サミットでは経済政策の効果的な協調のため、追加的な措置を講ずることに合意。その結果、7カ国蔵相会合が創設されました。

1994年のナポリサミットからロシアが政治問題の議論に参加しました。1997年のデンヴァーサミットでは一部セッションを除きすべての日程に参加し、1998年のバーミンガムサミットで正式にロシアが首脳会議に参加し、呼称もG8となりました。しかし2014年のロシアのクリミア進攻をきっかけにG8への参加が停止され、これ以降は再びG7となっています。

G7の課題

経済的、政治的にも強い影響力を放っているG7ですが、そんなG7にはいわゆる新興国の台頭に悩まされているのです。

1.影響力の低下

G7の影響力が大きい理由の一つにGDP(国内総生産)の額が大きいことが挙げられます。G7が確立した1976年の7カ国のGDPの合計は、世界のGDPの約60%を占めていました。これが1980年代後半には70%近くまでを占めるようになります。GDPが大きいことで人や物のやり取りが活発になるため、密接に関わる国々も多くなります。そのためGDPの合計額が影響力を図る一つの指標となっています。

このGDPの割合は90年代までは60%以上を維持していましたが、2000年代に入ると徐々に低下していきました。そして2010年代では50%を切るまでとなりました。

この原因としては新興国の経済成長があります。特に「BRICS」(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)と呼ばれるグループの世界におけるGDP合計額の割合は、2018年で23.5%と2割を超えるまでになりました。それに対してG7のGDPの合計額の割合は45.8%となっています。

先ほどGDPの割合に応じて影響力が増えると書きました。G7のGDPの割合が低下するのとは相対的に、BRICSのGDPの割合が増えています。これに伴いBRICSの世界への影響力が増していると言えます。

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2.グローバル化の拡大

もうひとつは世界のグローバル化が拡大していることです。G7が確立された時代は東西冷戦の真っただ中でした。資本主義か社会主義かという分かりやすい構図でした。冷戦時代が終結しグローバル化が進んだことで、取り組むべき課題も地球規模へと拡大しています。

このグローバル化に対応するために2008年にはG7を拡大した20カ国が参加するG20サミットが、G7サミットとは別に開催されるようになりました。参加国も新興国が加わり、アジアや南米、中東など世界の各地域から参加しています。

このような変化の中で、G7はより幅広い意見や考え方を取り入れて政策を発信していく必要性が高まっています。

G7の今後について

とはいえG7は今まで長い間、世界においてリーダーシップを発揮してきました。自由や民主主義といった基本的価値観を持ち合わせており、ほかの国々にとって見本となるグループであります。変化の激しい時代において、主要国の政策協調の場として世界に発信していく役割は今後も期待されます。

2020年5月23日、安倍晋三首相が6月に首都ワシントンで開催予定のG7サミットへの参加の意向をアメリカ政府に伝達しました。

アメリカは新型コロナウイルスの世界的な流行でテレビ電話方式に変更すると3月に発表していました。ところが5月20日にトランプ氏が通常開催を検討しているとツイッターに投稿し、各国との調整に入ったと報じられました。

歴史的な脅威に直面している今、直接顔を合わせて発信される首脳宣言はいつも以上に大きな意味を持つことでしょう。今年のG7サミットではどのような宣言が行われるか、ぜひ注目してみましょう。

 

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