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政治用語

資本主義ってどんな主義?歴史からメリット・デメリットについてわかりやすく解説!

2020年9月1日

今では世界の多くの国々が、資本主義経済と呼ばれる経済体系のもとで国家を運営しています。日本ももちろん資本主義経済です。
そんな日本にも密接にかかわっている資本主義ですが、そもそも資本主義とはどんな政治体制なんでしょうか?
この記事ではそんな資本主義について際しく解説していきます!

そもそも資本主義とは

資本主義とは生産手段を資本として所有する資本家が利潤獲得を目的として、自己の労働力しか売るものをもたない労働者から労働力を商品として買いとり、商品生産を行なう経済体制をいいます。
簡単に言えば、「土地・機械・工場などの生産手段を持つ個人が、労働者を雇って商品を生産・販売して、お金を自由に儲けることができるシステム」のこと。
「capitalism(キャピタリズム)」という英語や、「資本制」といった言葉で言い表されることもあります。
ちなみに「資本」とは、「商売や事業をするために必要なもとで」という意味を持つ他に、近代経済学において「土地」「労働」と並んで『生産の三要素』のひとつ、と言われています。
そして資本主義のしくみに基づいて行われる経済活動を「資本主義経済」といいます。

「資本主義経済」は各自が利潤を追求できるシステム

資本主義経済の国では、会社を作ることや、何をどれだけ作り、いくらで売るか、ということなどすべてを各企業が自由に決めることができます。
モノの売買に国が介入することはなく、値段や量などサービス内容についてすべて市場で決定されたしくみに沿った自由競争になるため、各企業は利潤を独自に追求することが可能になっています。

資本主義経済の国

日本・アメリカ・カナダ・韓国・イギリス・フランス・ドイツ・イタリア・オランダ・オーストラリアなど、先進国ほとんどで資本主義経済が行われています。

資本主義と反対の概念とは?

資本主義に反対する概念は「社会主義」といわれます。
「社会主義」とは、すべてが国のものであり国民はみんな平等という社会を目指すシステムです。
社会主義経済の国では、ほとんどの会社が国営企業であり利潤は国のものとなります。労働者は国の会社で働く公務員のようなイメージと言えます。
中国 ・北朝鮮・キューバ・ベトナム・ラオスでは社会主義経済が行われています。

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資本主義の歴史

18世紀の産業革命をきっかけに始まり、現在まで続く経済的システムである資本主義。その歴史についてみていきましょう。

資本主義の成り立ち

1760年代からイギリスでは産業革命が起こり、モノの生産システムは家内制手工業から工業制手工業へと代わっていきます。農業で生活する人々が減少し、都市に大きな工場が続々と建設されたことで、労働者が都市に集中するようになります。
このような流れの中、職業や収入などによって労働者の中での階級が形成されることとなり、工場の持ち主「資本家」と、その工場で働く「労働者」という、いわば「資本主義社会の基本的な関係」が成立していったのです。

日本での資本主義のはじまり

日本では1870年代、明治政府により、欧米のような資本主義国家を目指すべく策が取られ、急速に近代化が進められました。鉄道、電話、郵便などのインフラが整備されるとともに、紡績・製糸業など軽工業分野の工場が数多く設置され、その後製鉄・造船分野などの重工業分野へと拡大する「産業革命」が行われることとなります。
またこの頃、封建的な身分制度が廃止され「四民平等」という政策が採られたことにより、自由に職業を選べるようになった市民たちは、次々に新しい会社を設立していったのです。
こうした動きを通じて、日本での資本主義国家としてのスタイルが築き上げられていったのです。

社会主義の出現

欧米では、資本主義が成立した当初、資本家の権力が強く、労働組合などの対抗手段も無かったため、労働者は劣悪な労働条件のもと低賃金で働かされていました。

そんな環境から労働者を解放しようと、19世紀半ばから、ドイツの経済学者・カールマルクスや社会思想家・エンゲルスらによる社会主義思想が出現します。1917年のロシア革命では世界発の社会主義国家も成立することとなります。

世界大恐慌後、修正資本主義

1929年、アメリカのニューヨーク株式取引所で株が大暴落したことから、世界に波及する大恐慌が起こり、企業の倒産が相次ぎ、工場は閉鎖され、多くの人が職を失いました。
この恐慌は、資本主義の矛盾が強まって起こった経済現象と考えられ、先進資本主義国ではそれぞれが経済の立て直しを図る必要に迫られることとなります。
そこで、経済を市場に任せるだけでなく、政府が経済活動へ積極的に介入し、政策を実行することにより、資本主義の持つさまざまな問題点を解消するべきだという「修正資本主義」の考えが生まれます。
このように「民間の自由な経済活動」と、「政府の経済活動へ関与」とが共存するシステムは「混合経済」と呼ばれ、現在ほとんどの先進資本主義国で、この「修正資本主義」思想が採用されています。

資本主義への思想

時代の経済学者たちは「資本主義」をどう捉えていたのでしょうか?

次は資本主義を研究・批判した経済学者ついてみていきましょう。

アダムスミス(1723-1790):近代経済学の父

イギリスの経済学者・アダムスミスは、「『自由放任主義』の立場から、国家が経済活動に干渉せず、市場での自由競争に任せておけば、『神の見えざる手』に導かれるように生産や消費が調整され、結果として社会全体に利益がもたらされる」と主張しました。この思想は、政府が経済へ介入することを可能な限り小さくするという意味で「小さな政府」と表現されました。

マルクス(1818-1883):資本主義経済を批判

ドイツの経済学者・カールマルクスは、1867年の著書『資本論』にて資本主義経済の構造を全面的・批判的に解釈し、「資本主義の矛盾が累積すると最終的には革命が発生し、社会主義社会に移行する」と主張しました。マルクスのいう「資本主義の矛盾」とは、資本家による私的利潤の追求、労働の搾取や、貧富の差の拡大などと考えられます。

ケインズ(1883-1946):政府の介入の必要性を主張

イギリスの経済学者・ケインズは、「政府が積極的に経済活動に介入すれば、恐慌は克服できる」と主張しました。この思想はアダムスミスの『自由放任主義』や『小さな政府』といった考え方を否定するものであり、政府の権限を拡大するという意味で「大きな政府」と表現されました。

フリードマン(1912-2006):新自由主義を提唱

アメリカの経済学者・フリードマンは、「市場に任せておけば自由放任でよい」という『市場原理』の拡大を提唱しました。『市場原理』とは、「低福祉低負担、自己責任をベースとし、小さな政府を推進し、政府が市場に干渉せず放任することにより国民に最大の公平と繁栄をもたらす」という思想であり、これをもとに日本では小泉政権による郵政民営化などが行われました。

資本主義のメリット・デメリット

資本主義にはどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

資本主義のメリット

資本主義は『自由思想(リベラル)』に近いと言われています。
職業を好きなように選ぶことができる、いつでも誰でも起業することができる、など「自由」であるということが何よりのメリットといえます。

資本主義のデメリット

資本主義のデメリットとしては、経済的に安定せず、不況になると倒産・失業につながってしまうこと、利益が平等でないことから貧富の差が大きくなること、利益を追求するあまりに環境破壊や公害がもたらされること、などが挙げられます。

また、資本主義ではどうしても貧富の差が生まれてしまい。大金持ちの人がいる一方で、毎日の生活に苦しむほど貧しい人々も存在することになります。

まとめ

資本主義は、常に時代の流れによる不安要素も併せ持ちながらも、長く続いている経済システムです。今後もこの資本主義が永遠に続くのか、それとも資本主義に変わるシステムが現れるのか、それはだれも予測することはできません。とはいえ、我が国日本の経済システムの行方は私たちの生活に大いに影響を与え得るものですから、常日頃から関心を持っておく必要はあるのかもしれませんね。

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