スポンサーリンク

政治用語 豆知識

圧力団体ってどんな組織?種類や問題についてわかりやすく解説!

圧力団体と聞くと、何か「脅迫」したりするような、怖い団体のように感じますが、実はそうではありません。私たちの暮らしにも、圧力団体は、実は密接に関わっています。その言葉の意味や役割について、くわしく見ていきましょう。

圧力団体の定義と種類

圧力団体とは、基本的に「何らかの目的」を達成するために、政府や議会、政党等に対して、働きかけを行う団体のことを言います。別名、利益団体とも言います。つまり、所属する構成員の利益を求める団体という事が言えます。

圧力団体には、実に様々なものがあります。経団連や経済同友会商工会議所などの「経済団体」、日本医師会農協、電気事業連合会、チェーンストア協会などの「業界団体」、日本労働組合総連合会日本教職員組合などの「労働組合」などがあります。

広い意味でいうと「宗教団体」や「暴力団」なども、一種の圧力団体と言えます。さらに、最近は環境問題を主張するシーシェパードやグリーンピースなどのように、何らかの利益を求めるというより、自分たちの主張を通すことを目的にした圧力団体も出現しています。

圧力団体の意義

では、なぜこのような圧力団体が必要なのでしょうか?いろいろな考え方がありますが、先ずは「効率良く国民の利益を達成しやすい」という点が挙げられるでしょう。政治家は基本的に多くの人の支持を受けて選挙で政治家になります。しかし、現実に政治家になった後、全ての人に広くメリットを与えられるかというと、実は難しいといわれています。当選するために、広く万人受けする公約を掲げたものの、全てを約束通り実行できる政治家はほとんどいません。

反面、圧力団体は、それぞれの分野のスペシャリストです。その分野に所属している人の困っていることや、希望についてよく知っています。そういった団体が政府や議会に訴えることは、その団体に所属している人たちを効率よく幸せにすることに繋がります。

さらに、政府や議会、政党は多くの団体の話を聞いて政策に活かすことにより、全体として多くの人の希望を叶えることにつながるわけです。つまり、政治の補助をする役割を担っているということが言えます。

また、政党と圧力団体は、別の意味での利害関係があります。圧力団体は政治家を通じて自分たちの目的を達成しようとしますが、政治家も圧力団体を通じて選挙で最も大切な「票」を獲得することが出来ます。そのため、公然と圧力団体の言うことを聞く「農林族」や「建設族」などと言われる族議員が発生します。ここまでくると、特定の圧力団体と癒着も発生してくるため、問題になることも多く発生します。

さらに、オウム真理教などのカルト集団や暴力団になると、実力によって自分達の利益を達成しようとする動きもあります。ごく一部の国民の利益を達成しようとする団体ですが、ここまでくると社会的に許せない団体になりますね。つまり、圧力団体にはメリットもデメリットもあるということです。

圧力団体と政治の様々な関係

近年の圧力団体の動きには、どんなものがあるでしょうか?最近、国政選挙や地方選挙の投票率の低下が問題であると、ニュースなどで良く取り上げられます。投票率が下がると、立候補者にはどんな影響があるのでしょうか?投票率が下がる原因は、政治に関心が無い若者が増えていることが原因だといわれますが、相対的に一般の人の投票率が下がると、圧力団体の票の動向が政治に大きく影響してきます。良い意味で影響すればよいのですが、必ずしも良い影響ばかりではありません。近年、話題にされる圧力団体と政治との関係を見ていきましょう。

アメリカの銃社会の闇、ライフル協会の存在

アメリカは移民によって開拓された国です。そのためか、自分のことは自分で守るという意識が強いようです。アメリカで始まり、圧力団体が政治に対して強い影響力を与えている事例としてよく例に出されるのが、銃社会の問題です。

銃による犯罪は、長くアメリカでは大きな問題になっています。特に近年は、乱射事件が多発し、多くの市民が犠牲になっています。歴代の大統領や政府は、何とか銃規制をしようと試みますが、全米ライフル協会による政治献金やキャンペーンによって反対され、未だに有効な銃規制が行われていません。同協会の活動は、未だにアメリカの銃犯罪の原因の一つに成っていると言えるでしょう。

今でもくすぶる政教分離の疑念、公明党と創価学会の関係

日本国憲法には「政教分離」の言葉はありませんが、日本国憲法第20条1項後段、3項ならびに第89条で、政治と宗教の分離を掲げています。そこで、半世紀以上も問題視され続けているのが公明党と創価学会の関係です。

公明党は、1964年に、当時の池田大作創価学会会長によって結成された政党です。つまり、公明党の生みの親が宗教団体である創価学会です。単なる政党と圧力団体というより、圧力団体が政党を生んだという特殊な関係です。

宗教団体が特定の政党を支援することは憲法違反ではありませんが、その関係性については疑問を感じる人は多いでしょう。公明党は、同党のホームページで、「国家権力が、ある特定の宗教を擁護したり、国民に強制したりするようなことを禁じているのが政教分離原則です」と表明しています。

しかし、自民党と連立で政権を作っている現在では、国家権力を部分的に担っていることになります。つまり、公明党の表現に従えば、かなり違憲状態に近いことになります。

自民党と農協の関係の変化

政党と圧力団体との関係で、よく例に挙げられるのが、自民党と農協の関係です。戦後の自民党と農協は、蜜月関係でした。我が国の農業は小規模零細農家が多く、その農家の作物を出荷する団体として、農協は農家にとって欠かせない存在でした。自民党は戦後一貫して小規模零細農家を守る政策を続けてきました。海外の農産物には高い関税を掛け、日本の農家を守ってきました。

そのため、自民党は農協を通じて農家の票を獲得でき、政権政党を続けてくることが出来ました。しかし反面、農協を通じて農家を保護するあまり、農業の近代化が遅れていきました。

そのため、自民党内にもこれまでの農業政策に誤りがあったという声が上がり、尚且つ、TPP(環太平洋経済連携協定)による自由貿易構想により、日本に入る農産物の関税も大幅に下げられることになりました。これらを機に、自民党と農協の蜜月関係は終焉を迎えようとしています。

まとめ

圧力団体の定義や、役割などについてみてきましたが、いかがだったでしょうか?圧力団体には、国民の一部の利益や幸福を達成しやすいというメリットもありますが、特定の団体だけに利益が生じるという考え方もあります。また、政治家が特定の圧力団体と癒着し、政治が歪められるというリスクもあります。

しかし、私達は、実はみんな何らかの圧力団体に所属しているといえます。例えば、それは会社の業界団体だったり、労働組合だったりします。さらに、信仰している宗教団体もそうかもしれません。そう考えると、用事があるから投票に行かないとか、行っても結果は変わらないといった私たちの投票行動も、ちょっと問題ですね。今一度、自分の投票行動や、所属している組織について考えてみる必要があるのかもしれません。

スポンサーリンク

こちらもおすすめ!

1

ニュースや新聞で世界情勢の話題になったとき、「国際連合」というワードを聞いたことはありませんか?最近でいうと昨年、環境活動家のグレタ・トゥーンベリさんが各国首脳の前でスピーチして話題になりました。中学 ...

2

1914年から1918年にかけてヨーロッパでは第一次世界大戦が繰り広げられていました。 そしてこの戦争はヨーロッパの体制を根本から崩すこととなり、現在にもつながる影響も残すことになったのです。  今回 ...

3

世界の政治体制は、それぞれの国によって違っています。同じ民主主義国家でも、国によって大統領制をとっている国、議員内閣制の国と、政治体制の採用が違っているのです。 日本は、御存じの通り、議院内閣制を採用 ...

-政治用語, 豆知識
-,

© 2021 レキシデセカイ Powered by AFFINGER5